日本の「食」における問題点
平成17年、6月10日、第162回国会で食育基本法が成立し、同年7月15日から実施された。

食育基本法の中で、「食育」とはどのようなものか、というと、
①生きる上での基本であって、知育、徳育、
及び体育の基礎となるべきもの
②様々な経験を通じて「食」に感する知識と「食」を選択する力を
習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てること
国がこの「食育基本法」をつくった背景は
次のような問題を懸念してだ。
⑴「食」を大切にする心の欠如
⑵栄養バランスの偏った食事や不規則な食事の増加
⑶肥満や生活習慣病(がん、糖尿病など)の増加
⑷過度の痩身思考
⑸「食」の安全上の問題の発生
⑹「食」の海外への依存
⑺伝統ある食文化の喪失
食育の推進に向けて 内閣府 食育推進室 食品安全委員会事務局 文部科学省 スポーツ・青少年局学校健康教育課 厚生労働省 健康局総務課生活習慣病対策室 農林水産省 消費・安全局消費者情報館
問題その⑴「食」を大切にする心の欠如
わたしたちは何の疑問も持たずに毎日3食食べ続けている。
あまりにも日常がせかせかし過ぎて、
食べたものの味もわからないなんてこともあるよね。

仕事の合理化、効率化とともに
わたしたちの食べるものも合理化、効率化されたものが
たくさんお店に並んでいる。
フツーにコンビニやファーストフードで
すぐに手に入る食べもの。
スーパーのお惣菜。
別にそれを食べるのことが悪いのではない。
それはどこのモノを使ってどういう経路をたどって
どういう風に作られて、どんな想いが重なって
お店に売られているのかを「知って」食べて(選んで)ほしい。
わたしたちが口にするものが
体や心にどんな影響を与えるのかを
「知って」食べる(選ぶ)ことがどんなに大事なことか。
食べもののルーツを知らないで育った子に
「食」の大切さなんてわからない。

お米だって、かぼちゃだって、トマトだって、
畑を耕して、種をまいて、苗を育てて、定植して、
草を刈って、追肥して、その野菜に必要な工程を経て、
ようやく収穫して、保管して、出荷する。

農家さんがどれだけの想いで野菜をつくっているのか
わたしたちの口に入るまで、どれだけの工程をやってくださっているのか、
わたしたちは「知る」べきである。
知って、わたしたちそれぞれの生活に合うものを選ぶ。
それは自分を知ることだから。
自分が何を求めているのか。
どんな生活がしたいのか。
「知って」選ぶことで「食」の大切さは、わかる。
だって、本当に求めるものだから、
心から感謝があふれ出す。
