副腎疲労って聞いたことありますか?

副腎は腎臓の上にちょこんと乗っているピラミッド型の小さな器官になります。
皮膚科で「副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)」という名のお薬を処方されたことがありませんか?
「副腎皮質ホルモン」とは副腎から分泌される抗炎症・抗ストレスホルモンのことです。
副腎は、ストレスフルで全身炎症だらけの現代人のために、炎症やストレスに対抗するコルチゾールというホルモンを毎日毎日分泌してくれています。
もし私たちが1年365日ストレスや炎症に晒され続けたらどうでしょう? 私たちもストレスで参ってしまいますが、副腎もホルモンを分泌し続けて疲弊してしまいます。
コルチゾールの分泌量は日内変動があり、朝に多く分泌され、昼過ぎに減り始め、夜にはほとんど出なくなります。

- 内容: コルチゾールは一般的に朝の目覚め直後に最も高いレベルに達し、その後、日中に徐々に低下し、夜間に最も低いレベルとなる。出典:Pruessner et al. (1997). “The cortisol awakening response – normal values and confounds in the study of a stress-related biomarker in field and laboratory settings.” Psychoneuroendocrinology.
- 研究では、起床後30分以内に約50%増加する「コルチゾールアウェイクニングレスポンス(CAR)」が見られると報告。
24時間365日ストレスや炎症に常に晒されていると、コルチゾールの分泌ができなくなり、ストレスに対抗することや血糖値を維持することができなくなって様々な症状が出てきてしまいます。そのような状態を副腎疲労と言います。
副腎疲労の症状
・甘いものを欲する
・不眠症/寝つきが悪い
・めまい/立ちくらみ
・朝が起きられない/スッキリしない/午前中辛い
・尋常でない低血糖・寝ているのに疲れが取れない
・ストレスに対処できなくなった
・以前は気にならなかったことが気に障る
・午後に猛烈な睡魔に襲われる
・微熱が続く
・風邪にかかりやすい/治りにくい
・小さなことで悩む
・喜怒哀楽が激しくなった
・頭のモヤモヤ
・イライラする
など。進行していくと何も手につかない状態で通勤もできなくなってしまう状態です。

副腎疲労になるとうまく血糖値を維持できず、自分の力で上げることができないため、甘いものに依存するようになります。
そして消化力も落ち、栄養不足でエネルギーが作り出せなくなり、休息を取っても睡眠を取っても体は疲れたままになってしまいます。
コーヒーをよく飲む方も要注意。副腎の働き低下によりコルチゾール分泌が減って血糖値が低下し、コーヒーで交感神経優位にしてアドレナリン出し血糖値を上げていかないと体を維持できないのです。
特にコルチゾールが多く分泌される朝からコーヒーが必要な方は副腎疲労が隠れているかもしれません。